「風水師 王の運命を決めた男」国と権力を支配しようとする者達の争い
「風水師 王の運命を決めた男」
この映画は最高の気運を持つ大明堂をめぐって欲望が対立する。
風水が人の運命を変える壮大なストーリーです。
(登場人物)
パク・ジェサン(チョ・スンウ)
天才風水師。
親子2代にわたる宮廷風水師だったが、権力にひるまない態度がキム・ジャグンの反感を買い人生を狂わされる。
キム親子への復讐心を秘め、風水で貧しい人々を助けて貴族からは大金を巻き上げて暮らしている。
興宣君(フンソングン) (チソン)
王族にもかかわらず、キム親子から馬鹿にされて冷遇されている。
王室の権威を取り戻そうとジェサンと共にキム一族を滅ぼす計画を企てる。
だが、次第に憎しみが野望に変わり、ジェサンが恐れていた事態を引き起こす。
キム・ビョンギ(キム・ソンギュン)
キム・ジャグンの息子。
冷酷非情で栄華を享受するためなら手段を選ばない。
怒りやすくそれを抑えられないため、理性的な行動はできない。
ジェサンの家に火を放ち、家族を殺した張本人。フンソングンを犬呼ばわりしている。
キム・ジャグン(ペク・ユンシク)
圧倒的な勢力と権力を握って政権までも思うままにしている絶対的権力者。
一族の繁栄を願い、悪徳風水師のチョン・マニンと結託して王家のすべてを奪おうと画策する。
常に冷静で先手を打つが、思わぬ裏切りにあう。
ホンジョン(イ・ウォングン)
朝鮮王朝第24代王。
外威であるキム・ジャグンに権力も王家の土地も奪われたあげく、王家の気運まで奪われると知って愕然とする。
王室に後ろ盾もなく、命までも脅かされるなか、叔父のフンソングンとジェサンだけが頼り。
チョソン(ムン・チェウォン)
漢陽一の妓楼の女将。
キム・ビョンギの愛情を受けてフンソングンを蔑む態度をとるが、実は父を殺したキム・ジャグンに恨みを抱き、密かにフンソングンと通じている。
ジェサンがキム家の墓を探していることをフンソングンに伝える。
(ストーリー・見所)
(ストーリー)
土地が持つ気運を占って人の運命を変えることができる風水師と、風水を利用して国と権力を支配しようとする者達の争いを壮大なストーリーで描いています。
この作品の原題でもある「明堂(ミョンダン)」とは強い気運が集まる土地のことで、朝鮮開国時には明堂であるハニャン(現在のソウル)が首都に選ばれたともいわれている。
この作品は風水を朝鮮末期に実在した人物たちの政権抗争に絡めて人間の持つ飽くなき欲望が国の運命を変えたと指摘。
今も生活のなかで多少なりとも用いられている風水だが、扱い次第で吉にも凶にもなるという視点で捉えている所が面白い。
演じているのは舞台を中心に映画やドラマなど幅広く活躍するチョ・スンウ、多様なキャラクターを演じて高い評価を得ているチソン、独走的な個性と演技力を持つキム・ソンギュンがいる。
さらに、凛とした美しさを見せる紅一点のムン・チェウォン。
イ・ウォングン、カン・テオといった若手から、ペク・ユンシクといったベテランまで多彩な顔ぶれが揃っています。
朝鮮王朝第23代王・スンジョの次男で次期に王になるであろうとされていた考明世子(ヒョミョンセジャ)が早死にして埋蔵する御陵地の選定が行われていた。
重臣キム・ジャグン(ペク・ユンシク)が推奨した土地を見た宮廷風水師パク・ジェサン(チョ・スンウ)は「子孫が途絶える凶地です」と異議を申し出るが、賛同する者はいませんでした。
キム・ジャグンは目障りなジェサンの家を燃やして妻子を焼死させる。
13年後、ジェサンは友人のヨンシク(ユ・ジェミョン)と風水鑑定で貴族や村人の相談にのる日々を送っていました。
一方でキム・ジャグンと息子のビョンギ(キム・ソンギュン)は勢力を拡大して王のホンジョン(イ・ウォングン)の命までも脅かすほど権力を振るっていた。
そんな中、フンソングン(チソン)は王室の権威を取り戻そうと考えてジェサンを訪ねる。
キム親子に深い恨みを持つ2人は、キム家の繁栄は強い運気が集まる場所に墓があるためと考え、墓を掘り起こして吉運を断ち切る計画を立てる。
(見所)
「チョ・スンウ、チソン演技派たちが火花を散らす」
天才風水師に扮したチョ・スンウは、復讐心を抱きながらも正義を貫くジェギョンの心情を繊細に表現している。
衰退した王族に扮したチソンは、道化のように振る舞いながらも気品を失わず、変わっていく心の動きを自然の流れで見事に演じている。
一方、冷酷だが人間味を感じさせるビョンギ役のキム・ソンギュンの豊かな表現力、重厚な存在感で画を引き締めたペク・ユンシク、憎々しいチョン・マニン役のパク・チュンソンら悪役たちの演技も圧巻。
「多くの作品に登場するフンソングン、史実をもとに描かれた人物たち」
チソン扮するフンソングン(のちにフンソンテウォングン)は「Dr.JIN」など多くのドラマや映画に登場している。
史実によると、ならず者のように振る舞いながらも息子を王位継承者にすべく準備をしていたとされ、次男が第26代王・高宗(コジョン)となると政権を握っている。
敵対するキム親子も実在した文官。
キム・ジャグンはスンジョ正妃・スヌォン王后の弟。
つまりホンジョンは姉の孫になる。
ビョンギは史実ではジャグンの養子。
そう踏まえて観てみると劇中の関係がリアルに感じられる。
「何人見つけられるか?豪華俳優陣の出演」
映画の冒頭で毒殺されるヒョミョンセジャを演じた人気俳優キム・ミンジェをはじめ、日本でも顔が知られている俳優たちが出演しているので、探してみるのも面白い。
ジェサンから子作りの秘訣を教わる婦人の夫をコミカルに演じたヤン・ドングン。
国の再建を相談しに来る男には人気急上昇のシム・ヒソプ。
他にもソン・ビョンテやホ・ソンテなど、舞台出身の名脇役が登場します。
「風水師 王の運命を決めた男」のあらすじ見所でした。